猫のダイエットはいつ?どうやって?~肥満の確認と解消の方法~

2020.11.17 ペットコラム
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運動不足が気になる、おやつを食べ過ぎてるなど、太り気味の愛猫が心配で、安全にダイエットさせたいという方は少なくありません。

今回は、猫の肥満度を確認する方法や、肥満によって発症リスクが上がる病気、具体的なダイエットの仕方や注意点について解説します。

目次

 

1.すぐにできる猫の肥満度確認方法「BCS」

当たり前ですが、ひとくちに猫といっても、すべての猫が同じ大きさ・体重というわけではありません。ペットショップや図鑑に記載されている猫の標準体重はあくまで目安であり、その子のベスト体重とは異なります。

一般的に猫の理想体型は、成長期が終わる1歳頃の姿といわれており、ベスト体重の20~30%を超えた場合は「肥満」といえます。愛猫の肥満度を自宅で確認したい時は、BCS(ボディコンディションスコア)を活用しましょう。

BCSとは、猫の外見や触った感触から肥満度を判断する方法です。BCSの評価は痩せすぎ~太りすぎまでの5段階に分かれており、BCS4以上はダイエットが必要です。

出典:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~』
URL:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/full.pdf

 

2.健康的な猫のダイエット方法

猫のダイエットでは、運動と食事管理がキーポイントとなります。

猫を健康的にダイエットさせるには、どのような方法があるのでしょうか?ここでは、無理のない猫のダイエット方法について解説します。

定期的な運動

1日2・3回を目安に、15分ほど愛猫を運動させましょう。

運動量はいきなり増やすのではなく、1日2回、2分程度の遊びから始め、愛猫の様子を見ながら徐々に時間を伸ばしていきます。猫のダイエットでは、以下のアイテムを取り入れることで、より効果を高めることができますので、ぜひ積極的に取り入れてくださいね。

①.キャットタワー

猫の肥満解消には、上下運動が最も効果的です。キャットタワーを上り下りすることで、短い移動距離でも自然と運動量を増やすことができます。

初めは登ってくれないこともあるかもしれませんが、体重が減っていくにつれて使ってくれるようになる猫は多いので、あまり心配しなくても大丈夫です。

②.一人遊びできるおもちゃ

おもちゃを使って、猫が生まれつき持っている狩猟本能を刺激しましょう。

ゴムボールや動くねずみのおもちゃなど、ネコちゃんが思わず追いかけたくなるアイテムがおすすめです。

③.ご褒美と運動を組み合わせる

転がすとフードがこぼれる仕組みのグッズを作って、猫の一気食いを防ぎ自主的に体を動かすようにするのもおすすめです。

使用するのは、猫が普段食べているフードとペットボトルだけ。

猫がつついて転がした時にフードがこぼれ出るように、ペットボトルには穴を数か所開けましょう。その他、フードを投げて猫に探させるなど、猫が食事を一気食いしないような工夫が大切です。

計画的な食事

摂取カロリーの制限は猫のダイエットに必要ですが、急激な食事制限は良くありません。

まずは動物病院で診察を受け、愛猫の健康状態や肥満度、必要な摂取カロリーについて相談しましょう。ダイエットを行う時は、適切な進め方を獣医師に相談したうえで、無理のない計画を立てるようにしてくださいね。

①.減量用のフードに切り替える

普段の食事を栄養バランスの整った、低脂肪・高繊維の減量用フードに切り替えましょう。減量用フードは多くのメーカーが販売しているため、獣医師の指示にもと、猫の年齢や体質に合ったものを選んでください。

フードを切り替える時は、今までのフードを1割減らし、そのぶん新しいフードを混ぜて与えることで、猫が体調を崩しにくくなります。

突然フードを変更すると、軟便や食欲不振を起こす可能性があるため、切り替えは1週間ほど時間をかけて行うことがおすすめです。

②.フードは数回に分けて与え量は何度も調整する

1日の食事量は、現在の必要摂取カロリーから20~30%減らして算出します。1日2~3回に分けて与えることで消費エネルギーの量が増え、減量につなげることができます。また、食べ残しは30分程度で片付けて、ダラダラ食いを防ぎます。

健康的な猫のダイエットでは、1週間で体重の1~1.5%ほど落とすのが理想のペースとされているので、週に1回は体重測定をして減少具合を確認すると良いでしょう。

減量ペースが遅いようであれば更に10%ほどカロリーを減らしますが、猫が食べ足りないようなら獣医師に相談して、特別療法食を処方してもらうといいかもしれません。

③.多頭飼いは食事を分ける

多頭飼いの場合は、ダイエット中の猫が他の猫の食事を食べてしまわないよう注意しましょう。

具体的には、食事を与える部屋を別にしたり、他の猫が食べ残したフードはすぐに片付けるなど、フードの管理を徹底することが大切です。

④.食べ飽きないようローテーションを組む

同じフードを毎日与えていると、猫が味に飽きてしまう可能性があります。

猫が毎日美味しくフードを食べ続けられるよう、複数の減量用フードをローテーションし、飽きさせない工夫をしましょう。

 

3.猫のダイエットの注意点

猫のダイエットで注意すべき点とは何でしょうか?

ここでは、猫のダイエットで注意すべき3つのポイントについて説明します。

無理なくゆっくり行う

猫は繊細な性格のため、突然のフード変更は食欲不振を起こす原因になります。また、肥満の猫が絶食などでタンパク質不足になると、突発性肝脂肪症のリスクが高まり、とても危険です。

前述の通り、フードの切り替えは1週間ほど時間をかけて行い、運動も徐々に頻度や時間を増やしていくことが大切です。

病気の可能性も考える

猫の肥満には、ホルモン異常などの病気が隠れていることがあります。

また、妊娠中や避妊手術の前後などは、通常よりも多くの栄養が必要になることもあるため、注意が必要です。

猫のダイエットは自己判断で開始せず、必ず獣医師に相談のうえ、健康状態を確認してから行いましょう。

定期的な測定や検診で健康維持を

ダイエットが成功したからといって、油断は禁物です。

猫は年齢と共に太りやすくなるため、ダイエット成功後も継続してケアを行い、週に1回は体重測定をしましょう。

病気の有無によっても猫の体重は増減するため、年に1度は健康診断を受けることをおすすめします。

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4.肥満で発症しやすくなる猫の病気

猫にとって肥満は大きな負担であり、様々な病気の引き金となります。肥満によって発症しやすくなる病気としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 関節・靭帯の疾患
  • 心臓・呼吸器疾患
  • 糖尿病
  • 腫瘍
  • 皮膚炎
  • 尿路感染
  • 肝リピドーシス(脂肪肝)
  • 口腔内歯牙疾患
  • 妊娠時の合併症
  • 創傷治癒の遅れ
  • 感染症リスクの増加
  • 手術・麻酔リスク増加 など

この他にも、肥満によって発症リスクが上がる病気はたくさんあります。

猫は体調不良を隠す動物なので、少しでもおかしいな?と感じたら、すぐにかかりつけの動物病院で相談するようにしましょう。

 

5.まとめ

猫の肥満は様々な病気を引き起こすため、早めに対処することが大切です。

ダイエットを行う前は、あらかじめBCSで愛猫の肥満度をチェックしておき、適切なダイエット計画を立てておくと、より効果的に減量させることができるでしょう。

ぜひ、適度な運動と正しい食事管理を行って、愛猫のダイエットを無理なく成功させてくださいね。

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タグ : ダイエット
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